『コウノトリの使い』終演。

2023年がはじまって、あと数日で早くも半月が経とうとしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

こちらのブログではまだご挨拶できておりませんでしたね。遅れ馳せながら、あけましておめでとうございます。

今年も引き続きご縁を大切に、できることを精一杯やっていけたらと思います。皆様にとって2023年が素敵なものとなりますように。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さてさて、タイトルの通り今回はわたしの初脚本作品である『コウノトリの使い』について語ろうと思います。

 

2023年1月5日に行なわれた"羽川桜和子生誕祭"における演劇の部で上演するために書き上げた本作品。おかげさまで無事に終演しました。ご来場くださった皆様、配信でご覧くださった皆様、お心を寄せてくださった皆様、本当にありがとうございました。

そして、生誕祭という大切な日にやるお芝居の脚本を任せてくれたはねちゃん、出演と演出を引き受けてくれた龍之介くん、本当にありがとう!

 

脚本のお話をいただいたのは去年の6月頭でした。カーテンコールではねちゃんも言ってましたが最初は冗談半分というか、その場の勢いみたいな所もあって。その時点ではまだはねちゃんはわたしの書いた文章を読んだことがなかったので、まずはわたしの書いたもの(いま公開している短い短いお話たちです)を読んでもらって、その上で改めてお話をいただけたので、それを受けた形です。

 

引き受けたはいいものの、脚本はおろかまだ短い短い物語しか書いたことがなくて、脚本の書き方もわからなくて、本当に大丈夫かな?と不安な気持ちもありました。けれどそれ以上に、任せてもらえたことが嬉しくて、その気持ちに応えたくて、がんばろうと思えました。はねちゃんと龍之介くんの2人が「何かあれば一緒に考えるから相談して」と言ってくれていたことも大きかったです。すごく心強かったな。改めて2人にありがとうを言いたいです。

 

そうして書き始めて、7月中旬に進捗を一度共有して意見をもらって、タイトルが決まったのもこの辺りでした。そこからはねちゃんが素敵なフライヤーを作ってくれて、8月頭に情報解禁となりました。

そこから初稿が完成したのが10月半ば。はねちゃんと龍之介くんが舞台公演で忙しかったこともあり、改めて3人で打ち合わせをできたのが12月上旬。

そこから少し加筆と修正を加えて最終稿の形になったのが本番のおよそ2週間前。きっと2人にはすごく負担を掛けてしまったことと思います。けれど嫌な素振りひとつ見せずに受け入れてくれて、わたしの意見も大切にしてくれて、本番であそこまで形にしてくれました。本当にありがたいです。

 

ご来場予約や配信で観るねという言葉、楽しみだというお声にもすごく支えられました。今回、わたしにしては宣伝もたくさんしていて。自分にとって初めての挑戦で、もしかしたら最初で最後かもしれないという気持ちもありましたし、何よりはねちゃんの生誕祭ということで、わたしにできるお祝いの形は1人でも多くの方にご覧いただくことだと思ったからです。改めて、Tumuri扱いでご予約・ご購入くださった皆様、励みになるお言葉をくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

そんなこんなで迎えた本番当日。いよいよお客様に観ていただくということで、場当たりが終わったあたりからすごく緊張していました。お稽古を見学させてもらった時は、単純に自分の書いたものがお芝居として形になっていることが新鮮で、嬉しかったり楽しかったりして、本番が楽しみな気持ちが大きかったのですが、いざその日を迎えてみると、どきどきわくわくのどきどきの方が強くなっていました。お客様に楽しんでもらえるのか、はねちゃんのお誕生日を彩れるのか、そんな不安がありました。

 

終演後、お客様から直接感想を伺えて、ありがたいことにそれが温かいご好評のお言葉で、ようやく緊張もほぐれました。わたしにもお声かけくださった皆様、ありがとうございました。ひとつひとつのお言葉がとても嬉しかったです。(まるごとチケットもしくは物販ご購入で台本を手に入れてくださった方には僭越ながらサインも書かせていただきました。不慣れで不恰好なサインになってしまい恐れ入ります…。緊張感から解放されたからなのか手も震えてました。笑)

会場で観てくれた方々だけでなく、配信で観てくれた友人・知人からも連絡をもらいました。そのどれもが「良かったよ」という温かい言葉で、それもまた嬉しさと共にひと安心でした。またゆっくり感想を聞けたらいいな。

 

物語についても少しだけ。

 

一言にすれば、はねちゃんに捧げた作品です。

なんて言うと仰々しいですし、語弊があるかもしれません。ただ、気が付いてくださった方も多かったと思いますが、ラストの台詞、あの台詞をどうしても書きたくて、そこから紡ぎはじめた物語です。そうすると誕生に纏わるお話にするのがいいだろうな、できれば温かいお話にしたいな、なんてところからコウノトリを思い浮かべて。そこから着想を得て、あの設定ができあがりました。「世界観が良かった」というお声もいくつかいただけて嬉しかったです。

 

少女と青年に関しては、はねちゃんと龍之介くんのお芝居を何度か拝見していたので2人をイメージしながら書き進めて、わたしの観たい2人も少しだけ詰め込みました。あとは、青年には厭世的な雰囲気を、少女には生命力を滲ませたいなということも(物語の構造上という意味でも)考えました。

でも基本的には筆の進むままにというか、自然と会話が進んでいった印象です。その中でわたしも「あぁ、この少女(あるいは青年)はこういう人なんだな」と知っていったというか。なので彼らのこれまでやこれからはわたしも気になるところです。笑

 

観てくださった方々としてはどうなんでしょう。2人のどちらかに共感したり何か言葉が響いたりしているんでしょうか。物語は最後、受け取ってくださった方それぞれのものだと思っているので、わたしがあんまりあれこれ語るのもな、という気持ちもありまして。実際いろいろご感想を伺うと新しい発見があったり成る程なぁと思わされたりして。自分で書いているのにおもしろいですよね。

 

加えて、なんというか、書いている時は無我夢中で、後から振り返ろうとした時にはあんまり覚えていないというのもありまして。本当はきちっと理知的に考えて書いていくべきなのでしょうが、感覚で書いてしまってるというか。今後の課題の1つだなぁと今回の脚本執筆でもって痛感しました。

 

少し話が逸れてしまいましたね。

とにもかくにも、初めてで試行錯誤しながらの脚本執筆でしたが、皆様温かく受け取ってくださって、本当にありがとうございます。少しでも皆様に楽しんでいただけて、はねちゃんの生誕祭を盛り上げる一助となっていましたら嬉しいです。

そして更に嬉しいことに「次回作は?」といったお声もいただきまして。現状は予定がないのですが、何か機会を作れたらなと思っております。

 

自分のペースで少しずつでも前進していけたらと思っておりますので、応援してくださると励みになります。

また何かありましたらTwitterやこのブログでお知らせしていきますね。

 

長々と綴ってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。

それでは、また。